コラム

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前歯をインプラントにするメリット・デメリットを詳しく解説!


前歯をインプラントにした女性

こんにちは。熊本県熊本市にある関歯科医院です。

前歯を失った場合の治療法のひとつにインプラントがあります。

「前歯をインプラントにするメリット・デメリットは?」「前歯のインプラント治療は難しいの?」「インプラント治療は費用が高くなると聞いたけど本当?」などの疑問をおもちの方がいるのではないでしょうか。

そこで本記事では、前歯をインプラントにするメリット・デメリットや治療にかかる費用、期間について詳しく解説します。前歯をインプラントにしたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

前歯を失った場合の治療法とは?

前歯を失った場合の治療法

前歯を失った場合、インプラントのほかに以下の2つの治療法があります。

  • ブリッジ
  • 入れ歯

インプラントほどの費用をかけられない場合は「ブリッジ」「入れ歯」いずれかの治療法を選択することになります。

それぞれの治療法について確認していきましょう。

ブリッジ

選択肢の1つ目は「ブリッジ」です。

ブリッジは隣接する健康な歯を支えとして、人工の歯を装着する治療法です。審美性も高く、天然の歯に近い咀嚼力を得られます。また、ブリッジ治療は保険が適用されるため、経済的な負担が軽減されるというメリットもあります。

ブリッジ治療のデメリットとしては、支えとなる健康な歯を削る必要があることです。健康な歯を削ると虫歯になりやすく、歯の強度も落ちます。

加えて、インプラントの寿命は10〜15年ほどですが、ブリッジの寿命は装着してから7〜8年ほどです。インプラントに比べると寿命が短いため、費用対効果はそれほど高くないかもしれません。

入れ歯

もう1つの選択肢は「入れ歯」です。入れ歯のなかには保険が適用されるものがあります。保険の入れ歯を選択すれば、費用を抑えることが可能です。また、ブリッジ治療とは異なり、健康な歯を削る必要がないこともメリットといえるでしょう。

しかし、食べかすやプラークが溜まりやすいため、食事ごとに取り外して清掃が必要になります。保険の入れ歯の場合は金属のバネが目立つこともあるでしょう。金属部分(クラスプ)がない入れ歯もありますが、自由診療となるため費用は高額です。

前歯をインプラントにするメリット

前歯をインプラントにするメリットイメージ

前歯をインプラントにするメリットはあるのでしょうか。

前歯をインプラントにすることで得られる、4つのメリットをまとめました。

  • 天然の歯に近い見た目になる
  • 天然の歯に近い咀嚼力がある
  • まわりの歯に負担がかからない
  • 寿命が長い

順番に解説していきます。

天然の歯に近い見た目になる

インプラントはブリッジや入れ歯とは異なり、天然の歯に近い外見で、審美性に優れています。入れ歯のように金具が見えることはないため、見た目を気にする方にとっては大きなメリットといえるでしょう。

また、天然の歯に色や形が自然に馴染むため、よく見ても透けて見える程度で目立つことはありません。

天然の歯に近い咀嚼力がある

インプラントは顎の骨に人工歯根を埋め込み、その上に人工の歯を装着するため、あごの力をそのまま歯に伝えられます。インプラントを選択することでしっかり噛めるようになるため、食べられるものが増えて生活の質の向上につながるでしょう。

また、入れ歯やブリッジとは違い装着時の違和感や話しにくさが少ない点もメリットといえます。

まわりの歯に負担がかからない

インプラント治療は、ブリッジや入れ歯のように隣接する歯を削ったり、金具を歯に引っかけたりする必要がないため、ほかの歯に負担がかかりません。顎の骨に人工歯根を埋入することで、自立した状態になるためです。

治療期間はブリッジや入れ歯と比べて長くなりますが、ほかの健康な歯に負担がかからない点は、インプラント治療の大きなメリットといえるでしょう。

寿命が長い

インプラントは、ブリッジや入れ歯と比べて寿命が長い治療法です。入れ歯の寿命は5年ほど、ブリッジの寿命は7〜8年ほどであるのに対して、インプラントの寿命は10〜15年ほどといわれています。

インプラントはセルフケアをしっかり行い、歯科医師によるメンテナンスをきちんと受けていれば、半永久的に使い続けられる可能性もあります。

前歯をインプラントにするデメリット

前歯をインプラントにするデメリットイメージ

ここまで、前歯をインプラントにするメリットについて解説しましたが、デメリットも確認したうえでインプラント治療を検討することが大切です。

前歯をインプラントにするデメリットは、以下の4つです。

  • 定期的なメンテナンスが欠かせない
  • 保険が適用されないため費用が高額になる
  • 対応できる歯科医院が限られる
  • ブリッジや入れ歯よりも治療期間が長くなる

順番に解説していきます。

定期的なメンテナンスが欠かせない

インプラントを長期的に維持するためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。インプラントは人工物であるため虫歯にはなりませんが、メンテナンスを怠ると、インプラント周囲炎を発症するリスクが高くなります。

インプラント周囲炎は進行が早く、対処が遅れるとインプラントを支えていた周囲の骨が溶けて、インプラントがぐらつくことや脱落することがあります。インプラント周囲炎を予防するためには、定期的にメンテナンスを受けることが重要です。

保険が適用されないため費用が高額になる

インプラントは原則として保険が適用されません。そのため、保険が適用されるブリッジや入れ歯と比べると費用は高額です。

また、前歯のインプラント治療は、骨造成や歯肉の移植などさまざまな付帯手術が必要になる可能性があります。付帯手術が必要になると、費用がさらに高額になる可能性が高いでしょう。

インプラントは、ブリッジや入れ歯と比べるとメリットが多い治療法ですが、費用面の問題から治療を受けることが難しい場合もあるかもしれません。

対応できる歯科医院が限られる

前歯のインプラント治療を検討する際は、どの歯科医院でも対応できるわけではないことに注意しましょう。

前歯のインプラント治療は、審美性の高い仕上がりにするために高い技術力が必要です。そのため、十分な経験を積んだ歯科医師や専門設備を備えた歯科医院でないと、治療を断られる場合があります。

歯科医院を選ぶ際は、インプラント治療の実績や設備などを事前に確認しておくとよいでしょう。

ブリッジや入れ歯よりも治療期間が長くなる

インプラント治療では、あごの骨にインプラントを埋め込むための手術が必要です。インプラントを埋め込んだ後も、骨とインプラントが結合するまで待たなければならないため、ブリッジや入れ歯と比べて治療期間が長くなります。

また、手術以外でも、検査などで通院する必要があるため、治療完了までに時間がかかるのです。

前歯のインプラント治療は難しい?

前歯のインプラント治療は難しいか考える人

ここまで、前歯をインプラントにするメリット・デメリットについて解説しました。デメリットもありますが、それをしのぐメリットがある治療法であるといえるでしょう。

しかし、前歯のインプラント治療は容易な施術ではありません。

前歯のインプラント治療が難しいといわれる理由は、以下の3つです。

  • あごの骨や歯ぐきが薄いため
  • 審美性が重要視される箇所であるため
  • 神経の位置が近いため

順番に解説していきます。

あごの骨や歯ぐきが薄いため

インプラント治療では人工歯根をあごの骨に埋め込む必要があります。奥歯の部分はあごの骨が厚いですが、前歯の部分はあごの骨が比較的薄いため、手術も難しくなるのです。骨密度は加齢とともに低下するため、高齢になるほどインプラント治療は難しくなるでしょう。

審美性が重要視される箇所であるため

前歯はとくに目立つ部分であり、見た目の印象を左右する部分です。インプラントの形や色が天然の歯と異なると、違和感のある仕上がりになる可能性が高くなります。前歯のインプラント治療は高い審美性が求められるため、治療が難しいとされているのです。

また、歯ぐきが薄い場合はインプラントの土台が透けて見える可能性が高く、外見を損なうケースもあります。

神経の位置が近いため

前歯の位置は神経に近く、インプラント治療中に神経を傷つけるリスクがあります。神経を傷つけると、麻痺やしびれなどの症状が現れるため、治療には高い技術力が必要です。神経を傷つけないために、インプラント治療の前に骨を増やす手術をおこなう場合もあります。

前歯のインプラント治療の期間

前歯のインプラント治療の期間イメージ

前歯をインプラントにする場合にかかる治療期間は、ブリッジや入れ歯などと比べると長いです。これは、人工歯根であるインプラントをあごの骨に埋め込む必要があるからです。一般的に、インプラント治療の完了までには3か月〜1年程度かかります。

ただし、埋め込むインプラントの本数が多い場合や、あごの骨を増やす手術が必要な場合などは、さらに治療期間が長くなります。お口の中の状況によって治療期間は異なるため、詳しくは歯科医院で確認しましょう。

前歯のインプラント治療の費用

前歯のインプラント治療の費用イメージ

インプラントは保険が適用されないため、ブリッジや入れ歯と比べて費用が高額です。自由診療のため、歯科医院によって料金設定は大きく異なりますが、全国的な費用相場はインプラント1本あたり30万円〜40万円前後となっています。

また、インプラント治療の際に骨を増やす手術や歯肉の移植手術などを実施した場合は、費用がさらに高額になるでしょう。

インプラント治療に保険が適用されるケース

インプラント治療には原則として保険が適用されません。

ただし、先天的な病気や事故などによってあごの骨を広く欠損した場合や、先天性の疾患で顎の骨の1/3以上が欠損している場合など、保険が適用されるケースもあります。

上記のケース以外では保険が適用されないため、インプラント治療の費用は全額自己負担であると考えておいた方がよいでしょう。

まとめ

インプラントの器具

本記事では、前歯をインプラントにするメリット・デメリットや費用、治療期間などについて解説しました。

前歯のインプラントは、難易度が高い治療法です。そのため、歯科医院によっては対応を断られるケースもあります。また、インプラント治療には保険が適用されません。ブリッジや入れ歯と比べて費用が高額になるため、治療を見送らざるを得ない場合もあるでしょう。

しかし、歯の中でも、前歯はとくに目立つ部分です。インプラント治療で前歯を補うことで、歯の機能性と美しい見た目を得られ、自信にもつながります。以上のことからも、インプラントは非常にメリットの多い治療法であることがわかるでしょう。

前歯を補う治療法にはインプラント以外にも、入れ歯やブリッジがあります。それぞれの特徴を理解したうえで治療法を選択しましょう。

インプラントを検討されている方は、熊本県熊本市にある関歯科医院にお気軽にご相談ください。

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