こんにちは。熊本県熊本市にある関歯科医院です。
入れ歯が合わないとお悩みではありませんか。食事中に違和感や痛みが生じたり、会話時に外れたりするなど、入れ歯の不具合は日常生活に影響を及ぼします。
ただし、合わない入れ歯でも、適切な対処をおこなえば快適に使用できるようになる可能性があります。
本記事では、入れ歯が合わなくなる原因やその場合の対策、放置するリスクなど詳しく解説します。入れ歯が合わないとお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
入れ歯が合わない場合の症状
歯を失った部分に入れ歯を入れることで、噛む機能が回復します。
しかし、入れ歯が合わないとさまざまな症状が現れるため注意しましょう。以下に、入れ歯が合わない場合に起こる症状を解説していきます。
歯茎の痛みや違和感
入れ歯が合わないときに感じるもっとも一般的な症状は、痛みや違和感です。合わない入れ歯は、歯茎などの粘膜に過度な圧力をかけるため痛みを引き起こすことがあります。歯茎の縁や上あご、舌の付け根などに感じる方が多いでしょう。
加えて、入れ歯を長時間装着していると痛みは悪化する傾向にあります。また、入れ歯を入れた際に違和感を覚える場合があります。
とくに、新しい入れ歯を入れた際は、慣れるまで違和感を覚える方が少なくありません。通常1〜2週間ほどで慣れますが、強い違和感が続く場合は入れ歯が合っていないことが原因の可能性があります。
発音しにくい
合わない入れ歯を使用していると、発音に影響が出ることがあります。入れ歯が合っておらず、発音する際に外れたり舌の動きを妨げたりすると、うまく会話できないでしょう。
滑舌が悪くなるとスムーズにコミュニケーションが取れなくなるため、人前で話すことに抵抗を感じるようになるケースも少なくありません。
発音の問題は、初めて入れ歯を入れる場合、ほとんどの方が経験します。新製して時間が経っても発音に支障を感じる場合や、調子よく使えていたのに急に発音に違和感を覚えるようになった場合は、入れ歯が合っていない可能性が高いです。
咀嚼しにくい
入れ歯が合わないと、食事の際に食べ物を噛みきれなかったり、入れ歯がガタついたり外れたり、入れ歯と歯茎の間に食べ物が入り込むなどの問題が起こります。入れ歯と歯茎の間に食べカスなど汚れが残っていると、口臭の原因にもなるため注意が必要です。
合わない入れ歯を使用していると食事がうまく取れないため、食べ物が食べづらくなり柔らかい食事ばかりになるなど偏りが出てきてしまうでしょう。
あごが痛む
合わない入れ歯を使用し続けていると、顎関節に負担がかかって顎が痛み始めることがあります。口が開かないなど、顎関節症の症状が出る可能性もあります。
あごの痛みや、口を開け閉めする際にカクカクと音が鳴るなどの症状がある場合は、顎関節症の可能性が高いです。顎関節症は、不適切な噛み合わせが原因で顎関節に過度な負担がかかることで生じます。
合わない入れ歯を使用していると、リスクが高くなるため注意が必要です。
入れ歯が合わない原因
入れ歯が合わなくなることは珍しい現象ではありません。ここでは、入れ歯が合わなくなる原因について解説していきます。
あごの骨の変化
あごの骨をはじめ、口の中は絶えず変化していきます。歯を失った部分のあごの骨は、刺激を受けなくなるため次第に痩せていくのが一般的です。そのため、入れ歯を作ってから年数が経つにつれて、あごの骨が痩せていくため歯茎の形態が変化します。
歯茎の形態が変わると、今まで合っていた入れ歯が合わなくなるため、外れやすくなったり痛みを感じることがあるでしょう。
不適合な製作・調整
入れ歯を新製・調整の際にうまく適合するよう作業が進められなかった場合、入れ歯が合わないことがあります。入れ歯を新製した際に型取りが精密にできなかった場合は、歯茎との適合が悪い入れ歯が完成するリスクが高いでしょう。
歯茎やあごの形に正確に合っていない入れ歯を使用すると、違和感や痛みが生じます。また、噛み合わせが合っていない入れ歯も、合わないと感じる原因になります。
精密な入れ歯の作製と装着後の噛み合わせの調整が必要不可欠だといえるでしょう。
入れ歯の経年劣化
保険の入れ歯に使用する床や人工歯の素材は、樹脂です。長期間使用すると樹脂が摩耗して入れ歯自体が劣化するため、形状やバランスが崩れることがあるでしょう。また、不適切な取り扱いをおこなっていると、変形などのトラブルが生じる原因にもなります。
摩耗や変形が起こると入れ歯が合わなくなるため、装着時に違和感が出たり食べ物が上手く噛みきれないなどの症状が現れる可能性が高くなります。
口内環境の変化
口の中の環境は、加齢や虫歯・歯周病などの疾患など、さまざまな理由で絶えず変化します。加齢や薬の副作用などで唾液の分泌量が減少すると口内が乾燥するため、入れ歯が合わなくなることがあります。
また、部分入れ歯を使用している場合、バネを掛ける歯が虫歯や歯周病になると形態が変わるため入れ歯の適合が悪くなる可能性が高いです。部分入れ歯の場合は、残っている天然歯の状態が、入れ歯の適合性に影響することもあります。
入れ歯が合わないときの対処法
入れ歯が合わないと感じた場合、事前に適切な対処法を知っておけばトラブルを軽減することができるでしょう。以下に、入れ歯が合わないときの対処法について解説します。
歯科医院を受診する
入れ歯が合わないと感じたら、すぐに歯科医院を受診して確認してもらいましょう。入れ歯が強く当たっている部分を調整して、歯茎と入れ歯がしっかりと密着するように調整します。
合わないまま使用し続けていると歯茎が傷付き、痛みや口内炎の原因にもなるため早めの対応が必要です。
入れ歯用安定剤を使用する
すぐに歯科医院を受診できない場合は、一時的な対策として入れ歯安定剤を使用すると良いでしょう。入れ歯安定剤を使用すれば入れ歯と歯茎がしっかりと密着するため、ガタつきが解消して外れにくくなるでしょう。
ただし、入れ歯安定剤は一時的な対策に過ぎません。安定剤の使用を続けるのではなく、歯科医院を受診して確認してもらう必要があります。
入れ歯安定剤を長期間使用すると、歯茎が痩せる原因にもなるため注意が必要です。
適切なケアをおこなう
入れ歯が汚れていると、入れ歯と歯茎が密着しなくなるためズレたり外れたりする可能性があります。また、汚れが残っていると口内環境も悪くなるため、歯茎の腫れなど炎症の原因にもなるでしょう。
食後や就寝前には、入れ歯を外して洗浄し清潔な状態を保ちます。就寝時は歯茎を休ませる必要があるので、かならず外して水に浸けて保管するようにしましょう。
また、定期的に入れ歯洗浄剤を使用することで、清潔な状態を維持しやすくなります。
歯科医院の定期メンテナンスに通う
入れ歯を長期間使用していると、入れ歯自体が摩耗・変形していきます。また、歯茎の形態も少しずつ変化するため、定期的なメンテナンスで入れ歯が合っているか確認しなければなりません。
あごの骨が痩せて歯茎が変化すると入れ歯がズレしまうため、不具合がなくても半年〜1年ごとに歯科医院を受診して確認してもらいましょう。
入れ歯を新製する
入れ歯を調整しても合わない場合は、新しい入れ歯を作製することも視野に入れる必要があります。歯茎や口内の状態は時間とともに変化するため、数年使用した入れ歯が合わなくなることは珍しくありません。
今の口の状態に合った新しい入れ歯を作製することで、快適に使用できるでしょう。
入れ歯が合わないのに使い続けるリスク
入れ歯が合わないと感じながら、そのまま使い続けるとさまざまなトラブルが生じる可能性があります。そのため、入れ歯が合わない場合は、早めに対処することが重要です。
以下に、入れ歯が合わないまま使い続けるリスクについて解説していきます。
粘膜が傷ついたり口内炎ができる
入れ歯が合っていないと、一部に過剰な圧力がかかることがあります。強い力が掛かり続けると、歯茎や頬の内側などが摩擦で傷付き、口内炎が発生するリスクが高まるでしょう。
傷や口内炎ができると、入れ歯を使用するたびに痛みが生じるでしょう。食事や会話にも支障が出ることがあります。
長期間傷付いた状態が続くと、感染症のリスクも高まるため注意が必要です。
噛み合わせが悪くなる
合わない入れ歯は、噛み合わせのバランスを崩す原因になります。噛み合わせが崩れると顎関節に負担がかかるため、顎関節症を引き起こすリスクが高まります。
顎関節症になると、あごの痛みや開口障害、開閉時に音が鳴る、頭痛などの症状が現れて日常生活に支障が出る可能性があります。入れ歯の噛み合わせが悪くなった場合は、速やかに歯科医院を受診して調整してもらいましょう。
食事や発音に影響が出る
入れ歯が合わないと噛み合わせが悪くなり、食べ物を上手く噛むことが難しくなります。食べ物を丸飲みするなど、消化不良や栄養不足になるリスクが高まるでしょう。高齢者の場合は、嚥下機能が低下しているため丸飲みは誤嚥を引き起こす可能性が高いです。
また、合わない入れ歯は発音にも影響を及ぼします。入れ歯がガタつき外れやすい状態だと、会話時に音がこもったり不明瞭なったりしやすいため、円滑なコミュニケーションが難しくなります。
あごの骨の吸収が早まる
入れ歯を合わないまま使用し続けていると、あごの骨に不均一な圧力が加わるため、骨の吸収が早まります。あごの骨が痩せると入れ歯がさらに合わなくなるため、調整が難しくなってしまうでしょう。
また、将来的に入れ歯を新製する際にも、あごの骨が少ないと安定した入れ歯が作りにくくなるリスクがあります。
まとめ
入れ歯が合わない場合は、歯科医院を受診して適切な対処をおこなってもらうことで改善できます。痛みやガタつきなどのトラブルが生じた際には、速やかに歯科医院を受診して確認してもらうことが大切です。
また、入れ歯を快適に使用し続けるためには、定期的なメンテナンスも必要不可欠です。不具合がなくても、入れ歯が歯茎にしっかりと合っているか確認してもらうようにしましょう。
多くの歯科医院では定期メンテナンスをおこなっています。入れ歯はもちろん、口内の健康を維持するためにも定期メンテナンスを受けましょう。
入れ歯を検討されている方は、熊本県熊本市にある関歯科医院にお気軽にご相談ください。
当院では、インプラント治療を中心に虫歯・歯周病治療、矯正治療など、さまざまな診療を行っています。ホームページはこちら、WEB予約もお受けしております。