こんにちは。熊本県熊本市にある関歯科医院です。

ブリッジ治療は、歯を失った際に有効な補綴治療の一つとして多くの方に選ばれています。

しかし、ブリッジを装着したあとに「口臭が気になるようになった」という声も少なくありません。せっかく治療をして見た目や機能を回復しても、口臭があると人との会話が不安になり、日常生活にも影響を及ぼすことがあります。

今回は、ブリッジ治療後に口臭が発生する原因や対処法などについて解説します。ブリッジ治療後の口臭にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

ブリッジとは

ブリッジは、歯を失ったときに行う治療のひとつです。失った歯の両隣にある歯を支えにして、人工の歯を橋のようにつなげて固定します。橋のように見えることから、ブリッジと呼ばれています。見た目が自然で、食べ物もしっかり噛めるのが特徴です。

取り外しができる入れ歯とは違い、ブリッジは歯にしっかりと固定されているため、違和感が少なく、普段通りに生活できます。

ただし、外して洗うことができないため、きちんとケアをしないと、汚れがたまることがあります。特に人工の歯と歯ぐきのすき間には食べかすが入りやすく、放っておくと口臭の原因になることもあります。

ブリッジ治療後に口臭がする原因

ブリッジ治療後に口臭が気になるようになった場合、いくつかの原因が考えられます。ここでは代表的な原因をわかりやすく解説します。

ブリッジと歯茎の間に汚れが溜まっている

ブリッジは構造上、人工歯と歯茎の間にわずかなすき間ができます。このスペースに食べかすやプラーク（歯垢）が溜まりやすくなっており、毎日の歯磨きだけでは取り除きにくいのが特徴です。特に人工歯の下部は歯ブラシの毛先が届きにくく、清掃が不十分になりがちです。

このように溜まった汚れは、細菌の温床となり、悪臭を放つ原因となります。気づかないうちに長期間汚れが溜まっていると、口臭だけでなく歯茎の炎症を引き起こすリスクも高まります。そのため、歯ブラシだけでなく、補助清掃用具を使用して汚れを除去することが大切です。

虫歯や歯周病になっている

ブリッジの土台となる歯は、被せ物で覆われているため、一見健康そうに見えますが、その内側で虫歯が進行していることがあります。また、被せ物の縁にわずかな段差がある場合、そこにプラークが付着しやすく、歯周病の原因になることもあります。

虫歯や歯周病が進行すると、口臭はより強くなります。特に歯周病は沈黙の病ともいわれ、進行しても痛みが出にくいため、自覚症状がないまま悪化し、強い口臭を発生させることがあります。口臭が気になるときは、虫歯や歯周病の有無をチェックしてもらうことが大切です。

そのほかの原因

ブリッジが原因で起こる口臭以外にも、口の中の環境によってにおいが強くなることがあります。代表的なものが舌苔（ぜったい）と口腔内の乾燥です。

舌苔とは、舌の表面に白っぽくたまる汚れのことをいいます。これは、はがれた粘膜や食べかす、細菌などが混ざったもので、放っておくと強い口臭の原因になります。

また、口の中が乾燥していると、唾液の働きが弱くなり、細菌が増えやすくなります。唾液には口の中の汚れを洗い流したり、細菌の繁殖を抑えたりする役割があるため、口が乾くと口臭が発生しやすくなるのです。

このように、ブリッジ以外にも口臭の原因はいくつかあるため、総合的にお口の状態を見直すことが大切です。

自分で口臭をチェックする方法

口臭が気になるとき、自分自身で簡単に確認する方法があります。ここでは、いくつかのセルフチェックの方法をご紹介します。

コップを使って確認する

最も簡単な方法の一つが、コップを使った口臭チェックです。コップに息を吐き込み、その後すぐにフタや手でふたをして、数秒後ににおいを確認します。自分の呼気に含まれるにおいが、どの程度かを客観的に把握することができます。

ただし、この方法は一時的な飲食や体調によって変動するため、あくまで目安として捉えるのが良いでしょう。定期的に確認し、自分自身の口腔環境の変化に気づくことが大切です。

舌の状態を観察する

舌の表面には、舌苔（ぜったい）と呼ばれる白や黄色の汚れが付着することがあります。これは細菌や食べかすの集合体で、口臭の大きな原因となります。

鏡で舌の表面をチェックし、広範囲に舌苔がついていたり、色が濃かったりする場合には、口臭が強くなっている可能性があります。専用の舌クリーナーでやさしく舌を清掃することで、口臭の予防につながります。

ただし、強くこすりすぎると舌を傷つけることがあるため注意が必要です。

デンタルフロスを使って確認する

歯と歯のすき間を掃除するデンタルフロスを使って、口臭の原因をチェックすることもできます。フロスを歯と歯の間に通したあと、そのにおいをかいでみてください。もし強いにおいがすれば、その部分に汚れや細菌がたまっている可能性があります。

特にブリッジのまわりは、普通の歯ブラシでは届きにくいため、フロスを使ってにおいの原因を知るのはとても有効です。チェックだけでなく、毎日の歯磨きに取り入れると、より口の中を清潔な状態に保てます。

市販の口臭チェッカーを使って確認する

最近では、息のにおいを数値でチェックできる口臭チェッカーが市販されています。小型の機械に息を吹きかけるだけで、においの強さを表示してくれる便利なアイテムです。手軽に使えるため、ブリッジ治療後のケア状況を確認したいときにも役立ちます。

ただし、チェッカーの種類によって測定の精度に違いがあるため、あくまで目安として使い、気になる場合は歯科医院で検査を受けるとよいでしょう。

ブリッジを装着したあとの口臭対策

ブリッジ治療後の口臭を防ぐには、毎日のケアと定期的なメンテナンスがとても大切です。ここでは、自宅でできる対策と歯科医院でのサポートについてご紹介します。

毎日丁寧にブラッシングをする

ブリッジを装着したあとは、普通の歯よりも汚れが残りやすくなるため、これまで以上に丁寧に歯みがきをする必要があります。特に、人工の歯と歯ぐきの間や、土台になっている歯のまわりは、食べかすやプラークがたまりやすい場所です。

毎日、朝と夜の2回は時間をかけてしっかり磨きましょう。歯ブラシは、毛先が細くてやわらかいタイプを使うと、細かい部分まで届きやすくなります。また、強くこすりすぎると歯ぐきを傷つけるため、やさしく丁寧に磨くことを意識しましょう。

補助清掃用具で細部までケアをする

ブリッジのまわりは、普通の歯ブラシだけでは届かない部分が多く、どうしても汚れが残りやすくなります。そこで活躍するのが、スーパーフロスや歯間ブラシといった補助的な清掃用具です。

スーパーフロスは、糸の先が少しかたくなっていて、ブリッジの下に通しやすく作られています。歯間ブラシは、歯と歯のすき間に差し込んで使う小さなブラシで、細かい場所の汚れをしっかり掃除できます。

ただし、道具の使い方やサイズが合っていないと、歯ぐきを傷つけたり、うまく清掃できなかったりします。一度歯科医院で使い方を教えてもらうとよいでしょう。

定期的にクリーニングを受ける

ブリッジ治療後は、自分では見えない場所や届きにくい部分に、少しずつ汚れがたまっていきます。毎日しっかり歯みがきをしていても、完全にきれいにするのはむずかしいものです。そのようなときに大切なのが、歯科医院での定期的なクリーニングです。

クリーニングでは、専用の器具を使って歯やブリッジのまわりにたまった歯石や汚れをしっかり取り除いてくれます。また、ブリッジの状態や歯ぐきの健康状態も一緒にチェックしてもらえるので、トラブルの早期発見にもつながります。

口臭や歯ぐきの炎症を防ぐためにも、3〜6か月に1回のペースで歯科医院を受診することが推奨されます。プロのケアを取り入れることで、ブリッジを長く快適に使うことができます。

まとめ

ブリッジは、歯を失ったときに見た目や噛む力を取り戻せる治療法です。

しかし、見た目ではわからない部分に汚れがたまりやすく、気づかないうちに口臭の原因になることがあります。

ブリッジを清潔な状態に保つためには、毎日の歯みがきに加えて、スーパーフロスや歯間ブラシなどを使って、細かい部分までしっかりお手入れすることが大切です。また、定期的に歯科医院でクリーニングを受けることで、歯磨きでは落としきれない汚れを除去できます。

口臭が気になるときは、自分でチェックする方法もありますが、気になる症状が続く場合は早めに歯科医院で相談しましょう。日々のケアと定期的なチェックを続けることで、ブリッジを長く快適に使い、においの心配も減らすことができます。

ブリッジ治療を検討されている方は、熊本県熊本市にある関歯科医院にお気軽にご相談ください。

当院では、インプラント治療を中心に虫歯・歯周病治療、矯正治療など、さまざまな診療を行っています。ホームページはこちら、WEB予約もお受けしております。