こんにちは。熊本県熊本市にある関歯科医院です。

セラミック治療を終えた後で、セラミックの被せ物や詰め物が取れることがあります。セラミックの詰め物や被せ物が取れたときは、どのように対処するのがよいのでしょうか。また、取れるのを防ぐために何をすればよいのかも気になる方が多いでしょう。

今回は、セラミックの歯が取れたときに、どのように対処するのがよいかについて詳しく見ていきましょう。セラミックが取れる原因と、注意した方がよい事柄についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。

セラミックの歯が取れる原因

ここでは、セラミックの歯が取れる原因を確認しましょう。

噛み合わせの不良

噛み合わせが適切でない場合、特定の歯に過度な力がかかり、セラミックの被せ物や詰め物が取れる原因になります。時間の経過とともに噛み合わせは変化します。最初は問題なくても、時間が経つとセラミックの適合が悪くなって、最終的に取れることがあります。

二次カリエス

被せ物や詰め物の下で虫歯が再発することを二次カリエスといいます。二次カリエスは、セラミックと歯の境目に微細な隙間が生じ、そこから細菌が侵入して虫歯が進行することで起こります。

二次カリエスが進行すると、セラミックの被せ物や詰め物と歯の間に隙間ができ、保持力が低下してセラミックの歯が取れます。

歯科用接着剤の接着力が低下する

セラミックの被せ物や詰め物は、歯科用の接着剤で固定されていますが、時間の経過とともに接着剤が劣化することがあります。口の中の湿度や温度変化、唾液の影響などで接着力が徐々に低下し、セラミックが取れやすくなります。

硬い食べ物による破損

セラミックは硬度が高い素材ですが、強い衝撃には弱いという特性があります。ナッツや硬いキャンディなどを噛んだ際に、セラミックに過度な力が加わり、割れたり取れたりすることがあります。

事故などによる衝撃

スポーツ中の接触や転倒、事故などで顔や口元に強い力が加わると、セラミックの被せ物や詰め物に強い力が加わります。このときの衝撃でセラミックの詰め物や被せ物が外れることがあります。

特に、前歯など露出している部分は衝撃を受けやすく、セラミックが破損するリスクが高まります。

セラミック素材の微細なヒビ

セラミック素材に微細なヒビが生じることがあります。これらのヒビは、日常的な咀嚼や歯ぎしり、食いしばりなどの繰り返しによって徐々に進行し、最終的にセラミックが欠けたり取れたりする原因になります。

歯根破折

歯の根が折れることを歯根破折といいます。これは、過度な咬合力や歯ぎしり、食いしばりなどにより、歯根に亀裂が入り、最終的に破折することで起こります。

セラミックの被せ物や詰め物を装着している歯に歯根破折が生じると抜歯が必要になり、セラミックの歯が使えなくなります。

セラミックの歯が取れたときの対処法

セラミックの歯が取れたときに、どのように対処するのがよいのか確認しましょう。

歯科医院に予約を入れる

最初にすべきなのは、できるだけ早く歯科医院に連絡して予約を取ることです。セラミックの歯が取れた状態が続くと、削った歯がむき出しのままとなり、虫歯が進行したり、歯が欠けたりするリスクが高まります。

特に、セラミックの下の歯が虫歯になっていた場合は、放置すると症状が悪化し、歯を失うこともあります。

取れたセラミックを保管する

取れたセラミックの詰め物や被せ物は捨てずに保管し、歯科医院を受診するときに持っていきましょう。破損したり欠けたりしていなければ、取れたセラミックを元の位置に再び接着することで治療が完了するケースもあります。新たに作り直すよりも費用や時間を抑えられます。

優しく丁寧に歯磨きをする

セラミックの歯が取れた後の歯は、非常にデリケートな状態です。削られた象牙質がむき出しになっているため、外部からの刺激に弱く、虫歯も進行しやすくなっています。

そのため、普段以上に口の中を清潔に保つことが大切です。歯ブラシや歯間ブラシ、フロスなどを使って丁寧にケアしましょう。

ただし、痛みや違和感が強い場合は、無理に磨くことはしないようにしましょう。取れた部分を避けながら、周囲を優しくケアするくらいにとどめましょう。

セラミックの歯が取れたときに注意すること

セラミックの詰め物や被せ物が取れたときの対処法を見てきましたが、その際、いくつか注意すべきことがあります。

自分で付け直そうとしない

セラミックの詰め物や被せ物を、市販の接着剤で自分で取り付けないでください。市販の接着剤は歯科用とは成分が異なり、人体に有害な成分が含まれていることもあります。

また、歯やセラミックの表面に接着剤が残っていたり、不適切に接着されていたりすると、歯科医院での再装着時に余計な処置が必要になります。

取れたまま放置しない

セラミックが取れて歯がむき出しになっていると、細菌感染や虫歯、歯周病のリスクが高まります。削られた歯は非常にデリケートで、外部からの刺激に弱くなっています。放置することで、取れた部分が虫歯になったり、衝撃が加わった際に歯が欠けたりします。

また、詰め物や被せ物が取れた歯は周囲の歯よりもの低くなるので噛み合わせも悪くなります。

取れたセラミックを捨てない

取れたセラミックを捨てないようにしましょう。セラミックの詰め物や被せ物が割れたり、欠けたりしていなければ、再び接着して使える場合も多く、作り直すよりも治療費や時間を抑えられる可能性があります。

ティッシュに包んで置いておくと、ゴミと一緒に捨てるケースもあります。小さな容器などに入れて保管し、歯科医院を受診するときに持っていきましょう。

取れた部分を強く磨かない

セラミックの詰め物や被せ物が外れた状態の歯は、象牙質がむき出しになっているため、傷つきやすい状態です。強くゴシゴシ磨くと、歯が削れたり、痛みが出たりすることがあります。

電動歯ブラシや硬い歯ブラシを使って強く磨くのは避け、柔らかい歯ブラシで優しく丁寧にケアしましょう。

取れた部分で噛まない

詰め物や被せ物が外れた歯は非常に脆くなっています。無理に食べ物を噛もうとすると、残っている歯に過度な負担がかかり、歯が欠けたり割れたりするリスクがあります。痛みや違和感がなくても、取れた側で噛まないようにして、反対側で食事をするようにしましょう。

セラミックの歯が取れるのを防ぐには

正しい方法で予防を続けていれば、セラミックの歯が取れるリスクを下げることができます。次に挙げるポイントを意識してみましょう。

硬い食べ物やネバネバした食べ物に注意する

キャンディやナッツ類などの硬い食べ物を噛む際には注意が必要です。また、キャラメルやガムのような粘着性の高い食品は、セラミックの歯を引っ張る力が働き、接着部分に負担をかけます。これらの食品を避けるか、注意して摂取するようにしましょう。

口の中を清潔にする

セラミックの歯自体は虫歯になりませんが、周囲の天然歯や歯茎にトラブルが生じることがあるので口腔ケアは重要です。歯磨きに加え、デンタルフロスや歯間ブラシを使用することで、歯と歯の間やセラミックの歯と歯茎の境目に溜まったプラークや食べかすを除去できます。

歯ぎしりや食いしばりの対策

歯ぎしりや食いしばりは、セラミックの歯に過度な力を加え、破損や脱落の原因になります。特に、就寝中の歯ぎしりは自覚しにくく、長期間にわたってセラミックの歯にダメージを与える可能性があります。

歯ぎしりや食いしばりがある人には、ナイトガード（マウスピース）が効果的です。ナイトガードは歯科医院で作ることができ、就寝中に装着することで歯ぎしりや食いしばりによる力を分散し、セラミックの歯を保護します。

歯科医院での定期的なチェック

歯科検診では、セラミックの歯の状態に加えて、周囲の歯や歯茎の健康状態のチェックが行われます。また、噛み合わせの不具合がないかを確認し、必要に応じて調整を行います。

これにより、セラミックの歯が取れるリスクを抑えられます。3〜6か月に一度くらいの頻度で歯科検診を受けるようにしましょう。

まとめ

セラミックの歯が取れたときは、できるだけ早く歯科医院の予約を取りましょう。取れたセラミックは捨てずに大切に保管して歯科医院を受診する際に持っていきます。

セラミックの歯が取れる原因はいくつも考えられます。例えば、二次カリエスや噛み合わせのずれなどです。毎日の歯磨きなどのセルフケアを徹底し、歯ぎしりがある人はそれを改善することで、セラミックの歯が取れるリスクを下げられます。

また、定期的に歯科検診を受けていれば、セラミックの歯に異常が生じた際に早期に発見して、適切な対応が可能です。セラミック治療を終えた後は、定期的な歯科検診を続けることが大切です。

セラミックの歯を検討されている方は、熊本県熊本市にある関歯科医院にお気軽にご相談ください。

当院では、インプラント治療を中心に虫歯・歯周病治療、矯正治療など、さまざまな診療を行っています。ホームページはこちら、WEB予約もお受けしております。