こんにちは。熊本県熊本市にある関歯科医院です。
「夜中に子どもがギリギリと歯ぎしりをしていて心配」「このまま様子を見ていて問題ないのかわからない」といった悩みを抱える保護者の方は少なくありません。子どもの歯ぎしりは珍しいことではなく、成長過程で見られる生理的な現象である場合もあります。
しかし、中には歯や顎の発育に影響を与えるケースもあるため、正しい知識を持つことが大切です。
この記事では、子どもの歯ぎしりが起こる原因や放置した場合のリスク、注意すべきケース、具体的な対処法と予防法について詳しく解説します。お子さまの歯ぎしりに適切に対応できるよう、参考にしてください。
子どもの歯ぎしりの原因

子どもの歯ぎしりは、大人とは少し違う仕組みで起こることが多く、背景にはいくつかの要因が関わっています。まずは代表的な原因を順番に見ていきましょう。
成長に伴う自然な反応
乳歯が生え始める時期や、乳歯から永久歯へ生え替わる頃に、歯ぎしりが見られることがあります。これは噛み合わせを整えるための生理的な動きであり、成長過程にある多くの子どもに起こる現象です。
例えば、歯が生えてくる際の違和感や新しく生えた歯の位置を確かめる目的で、無意識のうちに歯をこすり合わせるケースも少なくありません。
特に、6歳前後の生え替わり期は、上下の歯の高さが揃わず噛み合わせが不安定になりやすいです。そのため、顎を動かしてバランスを取ろうとする動きが強くなりやすい傾向にあります。
心理的なストレスや緊張
幼稚園・保育園への入園、引っ越し、きょうだいが増えること、友だちとの関わりなど、環境の変化や日常の些細なストレスが、子どもの歯ぎしりにつながることがあります。
まだ言葉でうまく気持ちを表現できない年齢ほど、その緊張が睡眠中の歯ぎしりとして表れやすいでしょう。
睡眠の質や呼吸の問題
睡眠が浅くなるタイミングや、レム睡眠とノンレム睡眠が切り替わる瞬間には、歯ぎしりが起こりやすいとされています。眠りのリズムが変化することで、無意識に顎の動きが強まるためです。
また、鼻づまりやアデノイド肥大などが原因で気道が狭くなると、睡眠時に呼吸がしづらくなる場合があります。その結果、呼吸を確保しようとして顎を前に動かす反応が起こり、歯ぎしりにつながることも少なくありません。
いびきをかいている、日中に眠そうな様子が目立つといった場合には、睡眠の質に何らかの問題を抱えている可能性も考えられます。
噛み合わせや顎の発達
遺伝的な要素や顎の成長バランスによって噛み合わせが乱れている場合も、歯ぎしりの原因になります。
上下の顎の大きさが合っていない、歯並びがデコボコしているなどの状態では、無意識に噛み合わせを調整しようとする動きが起こりやすいです。結果として、歯ぎしりにつながることがあります。
子どもの歯ぎしりを放置するリスク

子どもの歯ぎしりは成長の過程でよく見られるため、しばらく様子を見るだけで問題が解決することもあります。ただし、長い期間続く場合には注意が必要です。
歯の摩耗や損傷
強い力で歯をこすり合わせる状態が続くと、歯の表面を覆うエナメル質が徐々に削られていきます。エナメル質は一度失われると元に戻らないため、薄くなったり平らになったりすると、知覚過敏や虫歯のリスクが高まります。
特に、乳歯は永久歯よりもエナメル質が薄く、摩耗が進みやすいため注意が必要です。
顎関節への負担
歯ぎしりは、顎の関節や周囲の筋肉に強い負荷をかけます。負担が蓄積すると顎関節症を引き起こすことがあり、口が開けにくい、顎を動かすと音がする、顎や耳の周辺に痛みが出るといった症状が現れます。
成長期の顎は発育途中のため、継続的な負荷がかかると正常な成長に影響が出る可能性も否定できません。
歯並びや噛み合わせへの影響
歯ぎしりによって歯に強い力が繰り返し加わると、歯の位置が少しずつ動くことがあります。特に、乳歯から永久歯へ生え替わる時期に歯ぎしりが続くと、永久歯が正しい位置に生えにくくなったり、歯並びが乱れたりする原因になることがあります。
睡眠の質の低下
歯ぎしりが強いと睡眠が浅くなり、十分な休息が取れない状態が続くことがあります。睡眠の質が低下すると、日中の集中力低下や情緒不安定、成長ホルモンの分泌不足による発育への影響が出る可能性があります。
子どもの歯ぎしりで注意が必要なケース

すべての歯ぎしりが治療を必要とするわけではありませんが、次のような症状が見られる場合には早めに受診しましょう。
歯の摩耗が著しい場合
歯の表面が明らかに削れて平らになっている、先端が欠けている、歯が短く見えるといった状態は、歯ぎしりの力が強いサインです。摩耗が進むと歯髄(神経)に近づき、痛みや感染のリスクが高まるため、早めに対応しましょう。
痛みや不快感を訴える場合
朝起きたときに顎が痛い、歯が痛いと訴える場合や、頭痛・首の痛みが続く場合には、歯ぎしりによる筋肉の緊張や関節への負担が原因の可能性があります。また、冷たいものや熱いものがしみる知覚過敏の症状がある場合は、エナメル質の摩耗が進んでいるサインとも考えられます。
睡眠障害の兆候がある場合
いびきをかく、睡眠中に呼吸が止まるように見える、寝汗が多い、夜中に何度も目を覚ますといった症状がある場合は、睡眠時無呼吸症候群やその他の睡眠障害が疑われます。これらは歯ぎしりと関連していることが多く、放置すると成長や発達に影響が出るかもしれません。
長期間続いている場合
生理的な歯ぎしりは数ヶ月から1年ほどで落ち着くことが多いのですが、小学校高学年になっても続いている、年齢とともに悪化しているといった場合には、何らかの病的要因が隠れている可能性があります。
慢性的な歯ぎしりは将来的な歯や顎のトラブルにつながりやすいため、早めに歯科医師に相談しましょう。
子どもが歯ぎしりする場合の対処法

子どもの歯ぎしりへの対処法は、自宅でできることと歯科医院で行う処置に分けられます。状況に応じて適切な方法を選択することが大切です。
自宅でできる対処法
まずは、生活リズムを整えて、しっかりと睡眠時間を確保することが大切です。就寝前は絵本を読んだり静かな音楽を聴いたりして、リラックスできる時間を設けてください。
子どもとのコミュニケーションを大切にし、日中の出来事や気持ちを話す機会を持つことも重要です。ストレスや不安を言葉にできるようサポートすることで、心理的な負担が軽減されます。
また、寝室の温度や湿度を適切に保ち、快適に眠れる環境を整えることも大切です。鼻づまりがある場合は、耳鼻咽喉科を受診しましょう。
歯科医院での対処法
歯科医院では、歯の摩耗状態や噛み合わせのバランス、顎関節の動きなどを確認し、必要に応じてレントゲン撮影を行い、骨格的な問題の有無をチェックします。歯のすり減りが進行している場合には、就寝時に装着するマウスピース(ナイトガード)を用いて、歯同士が直接こすれ合うのを防ぐ方法が提案されることもあります。
噛み合わせに明らかな乱れが見られるケースでは、矯正治療が選択肢となることも少なくありません。早期に噛み合わせを整えることで、歯ぎしりの原因そのものにアプローチできる可能性が高まります。
また、顎関節に痛みや違和感が出ている場合には、理学療法やマッサージなどのリハビリテーションを取り入れることもあります。定期的に歯科検診を受けておくことで、歯ぎしりによる影響を早い段階で把握しやすくなり、適切なタイミングでの対処につながります。
子どもの歯ぎしりの予防法

子どもの歯ぎしりは完全に防ぐことは難しいものの、日常の工夫で起こりにくい環境を整えることができます。ここでは、ご家庭で取り入れやすい予防のポイントをまとめました。
心のストレスを減らす
心理的な負担は歯ぎしりの大きな要因です。子どもの話を丁寧に聞き、気持ちを受け止めることで安心感が生まれます。習い事や予定が詰まりすぎていないか見直し、自由に過ごせる時間を確保することも心の安定につながるでしょう。
食事習慣で顎の成長をサポート
よく噛んで食べる習慣は、顎の発達を助け、噛み合わせの安定にもつながります。柔らかいものばかりでなく、適度に歯ごたえのある食材を取り入れることがポイントです。
就寝前の刺激を減らす
寝る前のテレビやゲーム、スマートフォンは脳を刺激し、睡眠の質を下げる原因になります。就寝1時間前は画面から離れ、落ち着いて過ごせる時間をつくることが理想的です。
定期的な歯科検診で早期発見
歯並びや噛み合わせの問題は、早期に見つけることで将来的な歯ぎしりのリスクを減らせます。成長に合わせたアドバイスを受けられるため、定期検診は予防の大きな助けになるでしょう。
まとめ

子どもの歯ぎしりは、成長過程で見られる生理的な現象であることが多く、過度に心配する必要はありません。しかし、歯の摩耗が著しい、痛みを訴える、長期間続くといった場合には、専門家による診断と適切な対処が必要です。
日常生活では、ストレスを軽減し、規則正しい生活リズムを整えることが基本的な対策となります。必要に応じて歯科医院でマウスピースの作製や噛み合わせの調整を受けることで、歯や顎への影響を最小限に抑えられるでしょう。
お子さまの歯ぎしりが気になる場合には、まずは歯科医院で相談し、定期的に経過を観察しながら適切なタイミングで対応していくことが大切です。
子どもの歯ぎしりの改善を検討されている方は、熊本県熊本市にある関歯科医院にお気軽にご相談ください。
当院では、インプラント治療を中心に虫歯・歯周病治療、矯正治療など、さまざまな診療を行っています。ホームページはこちら、WEB予約もお受けしております。


お電話